
2017年に発信したキラウエア火山情報をまとめた記事です。
ハレマウマウ火口内とプウオオ火口内の元気な溶岩を楽しめた1年。また、昨夏から今年11月までの1年4か月、海に流れ込む溶岩(オーシャンエントリー)が水蒸気雲を上げ続けました。
2017年、世の中では何が起こっていた?
- 森友学園・加計学園 問題化
- 任天堂「Nintendo Switch」発売
7月25日 上空から見る溶岩活動

2016年7月にオーシャンエントリーが復活してから1年が経ちます。その後、火山や溶岩の状況には特に大きな変化はありません。火山や溶岩の状況には特に大きな変化はありません。現時点で真っ赤な溶岩活動が上空から見られる可能性のある場所はキラウェア火山に4ヶ所あります。
- ハレマウマウ・クレーター内の溶岩湖(山頂噴火)
- プウオオ火口 クレーター内(東断層亀裂噴火)
- サーフェイス・フロー/スカイ・ライト(溶岩トンネル)
- オーシャンエントリー
ハレマウマウ・クレーター内の溶岩湖(山頂噴火)


ヘリコプターから見える確率は?
※標高が1,000m近くあるため、雲が多い日は雲に覆われて見ることができません
上空からしか溶岩は見えない?
溶岩湖面は上がったり下がったりします。膨張して湖面が上昇した状態であれば、国立公園内(地上)からでも肉眼で溶岩が見られる場合があります。また、収縮し湖面が下がって溶岩が見えない場合でも、暗くなると火口から出ている煙が赤く染まる様子が楽しめます。
ヘリコプターからどのくらいの高度まで近づける?
飛行禁止区域となっており、約1,700m上空を飛行しなければなりません。
どんな溶岩活動の様子が見られる?
空気に触れている溶岩湖面のほとんどは薄い黒い膜となってますが、膜に赤い亀裂の筋となって見えます。またグツグツ、ブクブク煮えている溶岩の様子も見ることができます。
プウオオ火口 クレーター内(東断層亀裂噴火)


ヘリコプターから見える確率は?
※標高が1,000m近くあるため、雲が多い日は雲に覆われて見ることができません
上空からしか溶岩は見えない?
アクセスの方法がないため、上空からしか見ることは出来ません。
ヘリコプターからは、どのくらいの高度まで近づける?
約170mまで高度を下げることができます。赤い溶岩に一番近くまで近付ける場所です。
どんな溶岩活動の様子が見られる?
ハレマウマウ火口と同様の溶岩活動を見ることができます。空気に触れている溶岩湖面のほとんどは薄い黒い膜となってますが、膜に赤い亀裂の筋となって見えます。またグツグツ、ブクブク煮えている溶岩の様子も見ることができます。ハレマウマウ火口に比べ、こちらの方がグツグツしている溶岩が見える確率は高いです。
サーフェイス・フロー/スカイ・ライト(溶岩トンネル)

ヘリコプターから見える確率は?
※標高が1,000m近くあるため、雲が多い日は雲に覆われて見ることができません
上空からしか溶岩は見えない?
トンネルはプウオオ火口から海岸線までの10km。運よく海岸近くでサーフェイスフローが起きていれば、そこまでハイキングで行くことで溶岩が間近で見られる可能性があります。
ヘリコプターからは、どのくらいの高度まで近づける?
約170mまで高度を下げることができます。赤い溶岩に一番近くまで近づける場所です。
どんな溶岩活動の様子が見られる?
ドロドロと斜面をゆっくり流れていく溶岩流を見ることができます。
オーシャンエントリー

ヘリコプターから見える確率は?
※標高が1,000m近くあるため、雲が多い日は雲に覆われて見ることができません
上空からしか溶岩は見えない?
徒歩で片道5~6kmを歩くと、溶岩が海に流れ込む場所から約1km手前の進入禁止のロープまで近づけます。水蒸気雲が立ち上がる様子は見えますが、溶岩が海に流れ込む瞬間は見えたり見えなかったりです。ハレマウマウ火口と同様に、暗い時間帯は水蒸気雲が赤く染まります。
ヘリコプターからは、どのくらいの高度まで近づける?
オーシャンエントリー周辺も飛行禁止区域ですが、約350mまで近付けます。
どんな溶岩活動の様子が見られる?
水蒸気雲の合間に、幾筋もの赤い溶岩が滝のように海へ流れ込む様子が見られます。流れ込む溶岩量が多いほど、水蒸気雲の量も多くなります。したがって水蒸気雲が多く発生している場合は溶岩が隠れてしまい、見えない場合もまれにあります。
このようにヘリコプターからはかなり高い確率で赤い溶岩を楽しんでいただいております。ヘリコプターから溶岩を見ることが出来なかったら、かなり運が悪かったと思ってください。火山の活動は毎日変化します。溶岩の見える量、見え方もフライトごと変化していきます。生きている地球を感じてください。
11月13日 オーシャンエントリー消滅、火口内は元気
11月に入り、海に流れ込む溶岩(オーシャンエントリー)の量が減り始め、海岸線から立ち昇る水蒸気雲も日に日に弱まっていきました。そして11月8日のフライトでは海岸に流れ込む溶岩が確認できなくなり、水蒸気雲が全く見られませんでした。
プウオオ火口内での溶岩は見えているので、海岸線に近い場所で溶岩トンネルが閉じてしまったために(栓がされてしまったために)、オーシャンエントリーが止まってしまったと推測しております。
これから予測されること
閉じてしまった溶岩トンネル部分から、溶岩は標高の高い火口に向かってたまり始めます。その溶岩トンネル上のどこかが圧力に耐えきれなくなり、また新しい溶岩流(サーフェスフロー)が始まるでしょう。海岸線に向かって進み始め、またいつかオーシャンエントリーが見られる日が来るかと思います。その日が数日後なのか数年かかるのか、全く予想は不可能です。
海へ流れ込む溶岩はストップしましたが、上空からはハレマウマウ火口内とプウオオ火口内で元気な溶岩が今まで通りに見えています。天気が許す限り、引き続き火山活動をお楽しみいただけます。
